こんにちは、さおり(@iropon30)です。
今回はたまに議題にあがり、言い合いが行われる「Webデザイナーにコーディングスキルは必要かどうか?」という問いに対して、私なりの考えを書いていきます。
人によって、コーディングの定義が曖昧だと思いますので、今回は下記と定義して話をすすめます。
- 基本的なhtml・cssの理解があり、静的サイトをデザインカンプからレスポンシブで構築できる
- 簡単なJavaScriptの理解ができる
結論:あったほうが良いけど、必要不可欠でもない。もちろんマイナスにはならない。
コーディングスキルは必ずしも必要では無いと思っています。現に私の知り合いのグラフィック兼Webデザイナーさんはコーディングができません。しかし定期的にWebデザインのしごとをされています。
しかし!!上記のデザイナーさんはスキルやデザインレベルも高く、「ぜひお願いしたい」とクライアントさんが離さないデザイナーさんです。そんなデザイナーさんと主戦場を同じにして良いのでしょうか?クライアントさんにデザインでは少し劣るけど、コーディングまで一気通貫でやってくれるあなたのほうがいい!と選ばれるためにもコーディングスキルはあったほうが良いと思います。
デザインの幅が狭まるという人もいる
よく「コーディングスキルが中途半端にあると、デザインの幅が狭まる」といった理由でコーディングをしないほうがいいという人がいますが、コーディングスキルが中途半端にあるから、デザインの幅が狭いのでしょうか?
個人的にはデザインスキルが不足しているとしか思えません。
コーディングをしないほうがいい理由、しない理由を探すよりも、デザインの幅が狭まらないようにするにはどうしたら?と考えるべきでは?と。
課題は解決してこそ意味があると思っているし、Webデザイナーは課題を解決する職業だと思っているので、プラスになるためのことを、もっとプラスにするためには?を考えたほうが有意義だと思います。
色々なサイトを見て「こういう風な実装をしてみたい!」や「こういう部分を取り入れたい!」という欲求から実装をしてみたりとか、ここは自分で実装は難しいから、誰かにお願いしてみよう!という自分のできないことは誰かにお願いするという考えを持ちながら、視野を狭めず取り組んでいけば問題ないと考えます。個人的にはコーディングがデザインの幅を狭めるとは思いませんし、むしろ幅を広げるのでは?と思います。
デザイン(設計)とコーディング(実装)を混同させない
「コーディングしやすいデザイン」と「コーディングで再現できるか不安なために行ったデザイン」は別物だと思っていて、デザインのときに「コーディングしやすいデザイン」を制作することは必要ですが、「コーディングで再現できるか不安なために行ったデザイン」はデザインとコーディングを混同させています。
きちんとデザイン(設計)を成立させるデザインを心がけたいですよね。個人的にですが、コーディングしやすいデザイン制作をするデザイナーさんの多くは「多少なりともコーディングにも明るい」人が多いです。

余談ですが、このトンデモデザインを送りつけてきたデザインされたデザイナーさんも、コーディングができないデザイナーさん(と呼びたくない)でした。
市場を見てみよう
こちらの投稿でも書きましたが、採用市場を見てみて、どのような人が求められているのかを知っておくのも重要なのではないでしょうか?

デザインのみでOK!という会社さんは、あまり多くない気がします。必須要件ではないにしろ、歓迎要件にはほぼコーディングの文字があったりします。
また、フリーランスで活動される方は発注者さんに「デザイン」「コーディング」という知識がない方がいらっしゃったり、知識がある方も2人をディレクションするコストとひとりをディレクションするコストを優先する方もいらっしゃいます。
「デザインの幅が狭まる」と思っているディレクターさんは、デザインとコーディングを別々に発注したりするかもしれませんが…そういうディレクターさんのもとでお仕事したいかを今一度自分に問いかけても良いのではないでしょうか。
まとめ
デザイナーはデザインを通して価値を提供するのが仕事です。そのために知識や知見を広げることはマイナスにはならないと思っています。もしマイナスになる可能性がある場合は「マイナスにならない方法」を考えるほうが有意義です。
ITやWeb業界は進化の激しい世界。その中で生き残っていくには、スキルは多いほうがいいですし、掛け合わせが大事になってくると思います。
私もまだまだ道半ば。今回はWebデザイナーのコーディングスキルに着目して話してみましたが、いろいろなところに興味を巡らせ、変化し成長し続けるデザイナーでありたいと思っています。