最近、デザイナーを目指す方の中でも「UIデザイナー」「UXデザイナー」になりたいと考えている人が増えてきています。
しかし、デザイナーになりたい方の中には、「Webデザイナー」と「UIデザイナー」、「UXデザイナー」の違いが分からないと思っている方もいるでしょう。そこで今回は、WebデザイナーとUIデザイナー、UXデザイナーはどのような点が異なるのか、その特徴を見ていきます。
WebデザイナーとUIデザイナー、UXデザイナーの違い
まず、よくUI/UXデザイナーと書かれている求人や役職を見ますが、「UIデザイナー」と「UXデザイナー」の担当領域は異なっています。
2002年頃、まだUXという言葉自体が現在ほど浸透していなかったときに、世界的デザイナーであるジェームズ・ギャレット氏の著書『Elements of User Experience』に書かれている「UX5段階モデル」をもとに説明します。
- 戦略(Strategy)/ユーザーニーズとサービスの目的
- 要件(Scope)/機能の設計
- 構造(Structure)/構造設計・インタラクションデザイン
- 骨格(Skeleton)/インターフェイスデザイン
- 表層(Surface)/ビジュアルデザイン
「UX5段階モデル」から考えると、UIデザイナーの主な仕事は、3〜5の「構造」「骨格」「表層」の3つ。一方、UXデザイナーは「戦略」「要件」「構造」が主な仕事になります。
なぜUIとUXが一緒に扱われることが多いのかは、きっと
UIが、UXを高めるための要素のひとつになるからだと思います。
市場で言われる「UIデザイナー」「UXデザイナー」は、殆どの場合
デジタルプロダクトをつくる仕事を指すことが多いです。

一方Webデザイナーはコーポレートサイトやランディングページなど
ブラウザ上で動くWebサイトをつくる事が多いですね。
Webデザイナーのように、Webサイト制作をする経験と、UIデザイナー・UXデザイナーのようにデジタルプロダクトをつくる経験では求められるスキルが異なります。(もちろんUIデザイナー・UXデザイナーも)
よって、それぞれの経験があったとしても、WebデザイナーからUIデザイナー、UIデザイナーからUXデザイナーにすぐにキャリア転身できるかと言われると、難しい話です。
ただ、言えるのは
先程の「UX5段階モデル」はアウトプットするものがWebサイトやプロダクトであっても、
どのデザイナーも意識すべきことです。
職種に関係なく、デザインで課題を解決する意識を持つことは、大切です。
まとめ
今回は、「Webデザイナー」、「UIデザイナー」、「UXデザイナー」それぞれの違いを説明しました。
「UIデザイナー」「UXデザイナー」はほとんどの場合、デジタルプロダクトに関わる仕事、
で、それぞれ主に担当する役割が違います。
「Webデザイナー」は主にホームページやランディングページなどを制作する仕事を指していることが多いです。
今後デザイナーとしてのキャリアを考えるときは、自分の「目指したいデザイナー像」を明確にしておくことが重要です。
「いかにユーザーのニーズをとらえ、課題解決を行えるか」がデザイナーの真髄ではないでしょうか?
「UIデザイナー」「UXデザイナー」は、市場で非常に求められている仕事。それぞれの違いを明確にした上で理解し、スキルやノウハウを身につけていくことが重要です。まずは、デザイナーに求められるスキルの多様化を理解したうえで、ご自身のキャリアについて見つめ直す機会にしてみてはいかがでしょうか。